より よく 生きる

よりよく生きるために

より よく・AD-LIVE'21(9/4)

9/4、AD-LIVE'21のライブビューイングを観てきた。東京で行われているイベントであったので、できれば東京まで遠征して生で世界観を味わいたかったのだが、それは残念なことにかなわなかった。私が参加した回は総合プロデューサーとして鈴村健一さん、そして演者として杉田智和さん、木村昴さんが出演されていた。数年前から杉田さんのでられる舞台やイベントに参加してみたいと思っていたのだ。杉田さんのYouTubeチャンネルに中村さんがゲストとして出演されたオンラインイベントも拝見している。でもいまだに生でのお姿を拝見するにはいたっていない。なんにせよ杉田さんがでるということで参加することを決めたため、AD-LIVEは名前こそ存じていたが、詳しくは存じ上げず、参加するのも はじめてである。実は何もかもがアドリブであるということくらいしか知らなかった。

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今回のAD-LIVEは二幕構成になっていて、一幕・二幕とも同じ設定で物語が進むが、一幕目では「建前」を、二幕目では「本音」を演じる。二幕は一幕の延長ではなく、本音で語っていた場合こういう物語になったということで、時間軸を1幕の前まで戻してやり直すような演出になっていた。さらに、予め行われたくじ引きによって、劇中に起こるアクシデントや一幕目のオチなどが決定している。それに向って物語をアドリブで進めていくのだが、どのようにしてオチに向かわせるか…そもそも落とせるのかというハラハラが堪らない。

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舞台となるのが、夢をサポートする謎多き会社「夢之助本舗」。創始者夢之助」の声は鈴村さんが当てられている。夢をかなえるためのサポートをするスタッフが一人、そして夢をかなえてもらいにくる客が一人。合計3人がメインで登場する。

 

13:30の昼の回では杉田さんがスタッフ、そして木村さんが客の役を担当していた。木村さんの役設定としては天才子役で、夢は2歳の頃に失踪してしまった母親を探してほしいということであった。この回では大まかなストーリーを決めているのは木村さんで、それを知っているのは鈴村さんのみで杉田さんは何も知らない。鈴村さんは合間合間で話を進めるために出てくるが、ほとんどのストーリーは杉田さんと木村さんだけで進行しなければならない。木村さんは自分が決めたストーリーに杉田さんを導かなければならないのだが、これが難しい。

また台詞が書かれた紙が幾枚かはいった鞄を二人は持っていて、それをランダムにひきながらストーリーを展開していかなければならない。その場にあった台詞をひければいいが、見当違いの台詞をひいてしまうと それをいかに 上手くストーリーに繋げるかが腕の見せ所になる。そこでやはり杉田さんのすごさというか、アドリブの強さを感じたのだが、まずひきが強い。よくもまぁこのタイミングでこれを引けたなと感嘆するくらいぴったりのものを引いていて驚いた。また、一見 繋げるのが難しそうなものも、上手く繋げていたのですごいとしか言いようがない。

昼の回の全体の印象としては、最後の締め部分でストーリーが暴走し始めたように見え、混雑化してしまい、まとまりがふわふわとしすぎていたように思う。この辺りを木村さんも杉田さんも短くまとめながら、もう少しお互いの意図を察していければよかったのにな…と勿体なく思った。どちらも探り探りの末、見失っていってしまった感じは否めないかな。ただとても見ごたえがあって面白い舞台だった。

私の想像では、杉田さんは 母親は既に1年前に他界してしまっていたという情報と、謎の5か所程に赤いバツ印が書かれた地図から、木村さんは「自分は母親を探している天才子役の男の子」であると思い込んでいるだけで、実は自分が母親を殺してしまっている。そしてその母親のような人を他にも殺している、もしくは、全く別の思い込みをしていてその度に誰かを殺している殺人犯であった…というように持って行きたかったのかな…?と思う。ただ、木村さんは「既に自分は死んでしまっている」という設定があったため、うまくかみ合わせることができなかったのか…それを強制的に、「君の記憶を戻させるために、杉田さんがそういう脅し(ショック療法的な)を演技でしただけ」とまとめた鈴村さんはすごいと思う。一幕があまりにも推したため、二幕はかなりの巻きですすめられある意味で暴走することなく、すんなりとまとまっていた。この回では本音でいったほうがどちらかというと、ハッピーエンドだったのだろう。

 

18:00~の夜の回では杉田さんと木村さんのポジションが入れ替わり、杉田さんが客、木村さんが案内人となる。木村さんのキャラクターは昼夜共になかなか攻めていておもしろかった。杉田さんの役はかなり複雑で、一見は普通の人間だが、世界の紛争をみたりしてきて、田舎でもきちんと教育が行き届くようにしたいという夢を持っていた。一見すると人の好い、優しい、しかしすこし気が弱いだけの人物に見えるのだが、なんともつかみどころがない。また、このままオチを付けられるのだろうか、という不安になる空気が続いていた。1幕はある程度、ふわふわとながらうまく筋書をたどった。しかし二幕はどんでん返しどころか、杉田ワールド全開だった。杉田さんが指し示す筋書のヒントに木村さんが必死に食らいついて、結末を持って行かせようとしている…あの杉田さんの煽るような視線がすごい。杉田さんのヒントの出し方も、難解ながらもうまい。そして、汗だくになりながら(時に助けを求めながらも)しがみついていった木村さんもすごい…がんばったね、といいたくなった。木村さん的には、建前がハッピーエンド、本音はアンハッピーエンドなのだろうか。なんにせよ木村さんの器用さが伝わってきた。木村さんであれば相方がどんな方でもうまくこなせるんだろうなぁ…と思う。

 

昼・夜公演共に見て、とてつもなく難解なことをしている舞台なのだな…と、拍手がとまらない。ある程度決められた筋書を、アドリブでたどりながら、相方をそれに導いて、なおかつ台詞にも制限がかかることがある…。すごい。

 

余談だが。もしまた杉田さんが出ることがあれば杉田さんより上の、杉田さんの世界観に遠慮をしない方とペアになってみてほしい。木村さんはうまく器用にまわそうとしていたけれど、つぶしてこようとはされなかった。次は杉田さんよりも強い方、ワールドをもった方、諏訪部さんや宮野さんとかも面白そうだ。お互いのワールドがぶつかり合ったときどうなるのだろうか…。まぁ関係性的にみてみたいのは中村さんと…であるが、それはAD-LIVEよりもお互いのYouTubeチャンネルでトークしてるお姿を見たいかな。

 

あと今回の杉田さんの姿をみて、ふと気づいたことなのだが。私は「自分には理解できないが、わからないがすごいと思う天才」が好きなようである。その例が今の杉田智和さん、そしてKinKi Kids堂本剛さんである。彼も杉田さんと似た、よくわからないけれど、なんかすごいをもった人である。私はFunk Musicが解らないので余計なのであるが、剛さんのソロ音楽がどうすごいのか、何を指し示しているのかは理解できない。でも、なんかすごい と思う音楽である。そして、追加して「その天才を理解しきらなくても、認めて傍にいる また別の器用な天才」が必要なのだ。杉田さんであれば、中村さん。剛さんであれば光一さん。どちらも天才であるその人を理解しきっているのかいないのかは不明だが、認めて傍にいて、器用にまわしている天才である。私はその2人の関係性がたまらなく好きらしい。(BL的な意味ではない)

 

話が大きくそれてしまった…。とにかく今回AD-LIVEに初参加してみて、とても面白かったので、次回も推しが出ていれば参加したいと思う。またAD-LIVE以外にも何かイベントがあれば参加したいものである…。生で杉田さんのお姿を見ることができるのはいつになるやら…。