より よく 生きる

よりよく生きるために

映画・ねことじいちゃん

犬が好きだ。しかし猫も好きだ。猫の中でも特にずんぐりむっくりした、ふてぶてしい猫が堪らなく好きだ。少し前にエキゾチックなんちゃら~と目の座った猫が流行ったらしいが、あのあたりはドストライクに好きだ。勿論、シュッとした、凛とした猫も好きだ。一つ問題があるとすれば、私が猫アレルギーということだろうか。友人宅の猫様と触れ合った後、目が痒くなって鼻がムズムズとしてしまった…。実家は全員猫アレルギーであったので、もうこれは家系なのだと諦めているのだが…。体調が万全の時に、一度でいいから猫を吸ってみたい…と願っている。(その日の夜は呼吸器官がやられるかもしれないが)。

そんなわけで猫は書物から摂取するようにしている。漫画であれば「デキる猫は今日も憂鬱」や「うちの猫がまた変なことをしてる」、「ニャアアアン!」であったり…。ドラマであれば猫侍が少々気になっている。アニメの「俺、つしま」はなかなかにシュールでよかった。

 

今回は「ねことじいちゃん」について、ネタバレ交えて綴っていこうと思う。

毎朝、猫の重さで目が覚める。数年前に妻に先立たれた大吉は、飼い猫 タマと二人暮らしをしている。彼が生まれ育ったこの島は、ゆったりと時間が流れているようだった。独居老人である大吉だが、狭い島で友人や猫に囲まれて穏やかな毎日を過ごしていた。

そんな島にある日こじゃれたカフェができた。都会から移住してきた美智子という女性が主らしい。彼女は店先で眺めていた猫と老人たちを歓迎する。最初は「老人だから」としぶっていた彼らだが、次第に店に馴染むようになった。

立派な豆を頂くが料理の方法が浮かばない。美智子に豆ごはんを作るのはどうかと提案される。そういえば昔は亡き妻が豆ごはんを作ってくれていた。妻が残したレシピノートを無事発見し、感性した豆ごはんに舌鼓をうつ。しかしそのノートはたった数ページしか埋まっていなかった。大吉はその続きを自らが書くことにした。

何も変わらない日々のように見えて、実は刻々と季節のように移り行く。親しい友人が急死したり、自身の心臓にも不調がでてしまう。東京で暮らす息子は大吉を心配し、東京に来ることを勧めるが、大吉はなかなかその気にはなれないでいる。そんななか、タマが行方不明になってしまい…。

 

猫がえらく良い感じに撮られているな…と思ったら監督がそういう方なのらしいと後からしった。とにかく猫が可愛い。

原作ののんびりとした雰囲気がとても好きだったので、壊れてしまうんじゃないかと心配していたが無用だったらしい。ちゃんとのんびりしていたので安心した。やはり「ねこと…」というくらいだから猫が主人公(主猫公?)といっても過言ではなかった。

とても切ない描写もあるのだが、それが日常の1コマであり、いい意味でそれらが淡々といずれくるべきものとして流れているのがよかった。猫を遺して他界したとしても、その猫はみんなの猫として育てていくから大丈夫というくらい、皆が支え合って生きている姿はユートピアのようだった。

あえて大吉さんと亡き妻以外の人間ドラマを濃く描かなかったのもいいと思う。あくまでこれはねことじいちゃんの物語で、ヒューマン映画ではないのだから…と思わせるくらい猫がよかった。豪華なキャストであるにも関わらず、それぞれが主張し過ぎず、いい味を出しているところも個人的には好きだ。柴咲コウさんが猫をなでくりなでくりしているシーンが素敵でならない。

 

それにしても全体的に猫がみんなふくふくとしていて、個人的にはドストライクだった。丸い。(きっとリアル野良ネコさんたちはこんなにふくふくとしていないというつっこみは置いておこう、これは猫が幸せであればいい映画なのだから)

 

なんというか、全体的にのんのんとして暖かい気持ちにさせてくれる映画だったので、疲れた時はまた長そうと思う。…と言いつつ、さっそくもう一度みたのだが。猫最高。